患者さん(介護の用語では利用者さん)の活動性が低下し、在宅で療養することが難しくなり、施設を検討する必要が出た場合、「在宅限界」「在宅は限界」という言葉が使用される。ケアマネジャーなどが「在宅限界」と言う事例を見ると、必要なサービスが十分に利用されていないことが圧倒的に多い、というのが私の認識である。
これについては、今後、いくつかの側面についてこのサイトでもお話ししたいと思うが、圧倒的に多いのが、「介護保険の支給限度基準額枠を超えたサービスを利用していない」ことである(もちろん、支給限度基準額枠のサービスも検討の余地があることも多い)。そこで、施設入所を検討するという話になるのである。
そして、施設入所を検討するとなると、例えば、(医療費自己負担額を含めず)「グループホームだと自費部分を含めて毎月20万円くらいかかかる」「有料老人ホームでは毎月35万円くらいかかる」という話になるのである。
施設で、そんなにお金がかかるのであれば、施設を検討する前に、自宅で自費部分を含めて介護サービス自己負担額を、例えば、月に10万円とか15万円とか使ってみればよいのではないか、と