2024.9.28向精神薬を求める介護施設

向精神薬を求める介護施設(入居施設、ショートステイ施設)がある。介護スタッフが、次のように語るのである。「車いすから立ち上がって危険でしょうがないから、なんとかしてほしい」「他の利用者に暴言を言うので、困っている」「夜間、大きな声を出すんですよ。他の利用者も眠れないし、ここは、民家と隣接しているので、近隣住民からクレームが来ると困るんです」というような事例である。私が向精神薬の投与を出し渋ると、「ちょっと、施設では、みれませんね」とか「精神科の先生にかかってもらうことにしました」というような話にすることもある。つまり、私では、役に立たないから、このような「精神科」の問題は、精神科医に頼む必要があると、施設が判断するのである。
 このような課題は、私の認識では、医療の問題というより、介護の問題であることが多い。というのも、向精神薬を求める施設と、基本的に求めない施設があるからであね。上記のような例が、ある施設では大きな問題として医師に語られるが、別の施設に同じ患者さんが移行すると、スタッフは、「そうですね、そんな行動もありますね。特に、なにか、ということは、ありませんけど。。。」とか、「え、先生に出して頂いている、頓服の向精神薬ですか、、、えーと、ほとんど使わないですね。。。最後に使ったのは、いつだったかなあ、ちょっと待ってください、記録見てみます。。。」というようなことも珍しくない。
 つまり、このような行動が問題になる施設では、それは、「医療の問題で、医師が解決すべき問題」であるが、別の施設では、「介護の問題として解決するから、医師に薬を求める必要はない」という話になる。つまり、介護施設の介護力が強いほど、それは、介護の問題となり、介護施設の介護力が弱いほど、介護施設は、それを医療の問題としてとらえ、医師が解決すべき問題ととらえるのである。
 患者さんには、「向精神薬を求めない施設」の利用をできるだけお勧めしたいと思っている。
(和田忠志)